籍を入れなくても問題はない？事実婚のメリット・デメリット

人生の一大イベントである結婚。
愛さえあれば法的手続きは不要？

14年間もの間、女優のヴァネッサ・パラディと事実婚の関係だったハリウッドスターのジョニー・デップ。
籍をいれなかった理由については「紙切れに意味を感じない。彼女も望んでいないし。彼女の完璧な名前であるヴァネッサ・パラディがヴァネッサ・デップになってしまうのが嫌なんだ（冗談まじりに）」などと語っています。

また、ヴァネッサ・パラディとの事実婚を解消するのにジョニー・デップは80億から100億もの慰謝料を支払ったと言われています。
事実婚でも慰謝料は発生するんですね。
とはいえ、やはり法的に手続きをしなければなにかしら不便や不都合はあるのでは？

事実婚で発生しない権利(デメリット)

事実婚は籍を入れていないため、法律上は戸籍が別々の赤の他人となります。
したがって、別れる場合は籍を入れている場合と比べると様々なデメリットがあります。
たとえば遺産相続に関しては、一緒に暮らしていたとしても夫の遺産は相続ができません。あらかじめ遺書などで相続する相手を明確にする必要があります。
生まれた子供も非嫡出子(婚姻関係にない男女間に生まれた子供)扱いになり、母親の戸籍に入る事になります。父親からいわゆる「認知」をしてもらわなければなりません。
また、法律上は他人同士なので配偶者控除を受ける事ができません。

事実婚で発生する権利(メリット)

事実婚の最大の利点は籍を入れていないので、別れる際は片方の意思だけで簡単に離婚ができるということです。籍を入れている場合は「離婚届けにサインしてくれない」「法律上の手続きが面倒で中々決着がつかない」という事をよく耳にしますが、事実婚の場合はそういった事が比較的少ないです。
また、冒頭でも触れましたが浮気やDV等が原因で離婚する場合も慰謝料の請求が可能となっています。さらには離婚の際の財産分与も、籍を入れている場合と変わらずに行われます。

籍は入れなくても結婚式は行うべき？

事実婚が成立していれば公営住宅への入居や、生命保険の被保険者の認定や自動車保険の家族割りサービスなどが受けることができます。
しかし、事実婚を証明するという事は簡単な事ではありません。
お互いが夫婦である意識と第3者から見ても二人が夫婦であると分かる状態でなくてはいけません。夫婦関係が記載されている住民票があれば、こういったサービスも円滑に受ける事ができます。
また、一番いい事実婚の証明は結婚式を挙げる事です。
結婚報告を年賀状などで周りに知らせれば、同棲を経ていなくても事実婚として成立します。