近年、「飲む点滴」と呼ばれる甘酒や粕汁などを含め、糀の人気が高まってきています。古くから糀は、味噌・醤油・酒などの原料として利用されており、また、和食を支える重要な役割を担い親しまれてきました。
しかし長年欧米の食文化が広まることによりその存在が日の目に出る機会は少なかったのです。
ところが徐々に私たちの文化である「日本食」が世界的に認められはじめ、自分たち自身でもその活用方法や効能を知る事が重要だと認識できるようになりました。
ちなみに”こうじ”には「麹」と「糀」という二つの漢字がありますが、「麹」は古来中国から伝わったもの。そして、「糀」は日本で作られた漢字であり、国字とされています。
麹という字をそのまま使わず、なぜ「米に花」と書いた『糀』という文字を作り出したのでしょうか。成り立ちを追ってみると、米を発酵させるとまるで花のように咲くこうじ菌を表しているそう。
個人的にはそこにも日本人ならではの美意識を感じずにはいられません。
麹も糀も意味は同じですが、米を醸造して作られたものは「糀」、大豆や麦を醸造して作られたものは「麹」と表されることが多い様に思います。
さて、糀には3つの酵素が含まれていると言われています。
まずはアミラーゼ群・プロテアーゼ群、そしてリパーゼ群です。
もちろんそれぞれ働きがあるので、以下にまとめてみました。
・アミラーゼ・・・糖質分解、でんぷん分解
消化酵素の一種で、エネルギー源である白米やパンなどに含まれるでんぷんの消化を助ける役目があります。
・プロテアーゼ・・・タンパク質分解
タンパク質の消化吸収を助け、胃腸の負担を軽減します。
また、毛穴の黒ずみなどのタンパク質を取り除くの効果もあるため、化粧品にも用いられています。
・リパーゼ・・・脂質分解
脂肪と脂溶性ビタミンを分解して血液に送り出す働きをします。
また、不要な角質や皮脂を分解する効果もあるため、同じく化粧品にも用いられています。
ちなみに、化粧品として使用する場合は特に就寝前に使うことが推奨されており、その理由は、ホルモン分泌が活発になる時間帯(22時~2時)だから。眠りながら成長ホルモンを分泌し、その流れに乗っかって酵素もうまく働き、毛穴の汚れや角質がリセットされるのです。
食べてもお肌のケアとして使っても優秀な糀。
健康・美容にはかかせない素材ですが、まずは健康的な日常生活に取り入れることによって、より効果を発揮できるはずです。
私たちの食文化の土台として、古来より活躍してくれている糀がこうして再注目される事は、とても喜ばしいことですね♪
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