言葉自体に馴染みはあれど、普通の人はまず経験しない失神。
いったいどんなものなの？

昔はビートルズやXのライブで興奮したファンが失神するなんて話を聞いたものですが、一体どんな仕組みで起こっているのでしょうか？
今回は失神について簡単にご紹介いたします。

失神とは

失神とは脳内の血流が瞬間的に遮断されることによって起こる気絶のこと。失神を起こす症状は複数あり、それぞれ原因が違っています。

興奮による失神の多くは「過換気症候群」で過呼吸が原因とされています。息を吸いすぎると血液中の酸素濃度が高くなり、脳に必要以上の酸素を送らないように血管が収縮し、逆に酸欠状態になり気を失ってしまいます。

その他の失神の原因

興奮の他にも、失神を起こしてしまう原因は他にもあります。

脳虚血

過換気症候群と同じく脳に酸素が送られず、酸欠によって起こる失神。
格闘技などで行われる絞め技をかけられると起こる症状。
いわゆる落ちたという状態で、対処法として背中を叩いてあげることで意識を取り戻します。
その他にも座っている状態から急に立ち上がる事で起こることも。

脳しんとう

頭部に衝撃を受けた際に起こる意識障害による失神。
ボクサーが顔面にパンチを受けた時や、交通事故による衝撃で起こる症状で、危険な失神の仕方。
もし脳しんとうを起こしたら医者に診てもらいましょう。

迷走神経反射
ドラマやアニメ・マンガで登場人物を一時的に気絶させるために首の後ろをチョップしたり、みぞおちパンチを食らわせたりする場面を一度は見たことがあると思います。あれは迷走神経の刺激によって起こる失神です。迷走神経は脳神経の１つであり、副交感神経との関係が高く、働きすぎると急激な血圧の低下を起こし、失神につながります。
最悪の場合、心停止を起こしてしまうもっとも危険な失神の症状です。

どの症状も命を失う危険が伴います。
もし失神をしてしまった時は無理をせず身体を休ませるか、お医者さんに診てもらいましょう。